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ドッグフードのリコール事件を総まとめ!怖さを知って愛犬の健康を見直そう
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ドッグフードというものは、家族の一員である愛犬を、元気で健康に育てるための大切なごはんです。
国内外問わず、プレミアムフードや市販のドッグフード、大手販売会社が製造した商品など、たくさんのドッグフードが出回っています。
しかしその裏で、たびたびリコール(回収)事件が起こっているのをご存知でしょうか?
製造過程で異物が混入したり、病原菌や薬品が付着したりと、ドッグフードの安全性をおびやかす事件がかなりの数起こっているんです。
もっとも大きなドッグフードのリコール事件では、全世界で 3万9000匹 にもおよぶ犬や猫が死亡したという事例まで存在しています。
そこで、過去に起きたドッグフードのリコール事件をまとめてみたので紹介していきます。
アメリカで販売のドッグフードに安楽死の薬!?リコール事件について
つい先日(2018年2月19日)、こんな恐ろしい事件が飛び込んできました。
動物の安楽死に使われる薬品が、米国で販売されていたドッグフードの缶詰に混入していたことが分かり、米食品医薬品局(FDA)がこのほどリコールを発表した。
FDAの16日の発表によると、J・M・スマッカー社が製造したドッグフード「グレイビー・トレイン」の缶詰から、低濃度のペントバルビタールが検出された。
ペントバルビタールは一般的に、鎮静薬や麻酔剤、動物用の安楽死薬として使われる。
FDAによれば、ペットがペントバルビタールを含むフードを食べれば、眠気やめまい、興奮状態、平衡感覚の喪失、嘔吐(おうと)、眼球が上下に動く眼振などの症状を引き起こし、立ち上がれなくなることもある。摂取量が多ければ昏睡(こんすい)状態に陥って死に至る可能性もあるという。
ただ、FDAのこれまでの調査では、サンプル検査したグレイビー・トレインに含まれるペントバルビタールは少量だったことから、ペットの健康を害する可能性は小さいとしている。それでもペットフードにペントバルビタールを使うことは法律で禁じられており、一切検出されてはならないと強調した。
J・M・スマッカーはペントバルビタールが検出されたことを受け、グレイビー・トレインなどのドッグフード缶詰の自主回収に乗り出したことを明らかにした。原因については、特定のサプライヤーから供給された少量の原材料にあったことを突き止めたと説明し、この成分は1カ所の製造施設でのみ使っていたと強調している。
簡単に説明すると、アメリカで販売されているドッグフードの缶詰に、ペットの安楽死に使う薬品「ペントバルビタール」が検出されたという事件です。
これは、絶対にあってはならない出来事ですよね。
米食品医薬品局のサンプル検査によると、検出されたペントバルビタールは少量なので、ワンちゃんへの健康被害は小さいと説明しているようですが、量の問題ではなく、薬品が検出されたということが一大事です。
しかも、愛犬の死と直結してしまう薬品ですから、怖すぎますよね。
ちなみに、このグレイビー・トレインというドッグフードは、牛肉の塊がまるごと入ったウェットフードとなっています。
プレミアムフードを多く販売しているアメリカのドッグフードですから、余計な原材料は使われていないと思いきや、大量に人工添加物が配合されています。
小麦粉、動物性脂肪(BHAで保存されている)、牛肉、改質食品澱粉、大豆粉、リン酸二カルシウム、塩、炭酸カルシウム、カラメル色素、二酸化チタン(色)、ビタミンB12サプリメント、ビタミンB12サプリメント)、ミネラル(鉄(色))、ビタミン(ビタミンEサプリメント、ビタミンAサプリメント、ビタミンAサプリメント、ニアシンサプリメント、パントテン酸d-カルシウム、リボフラビンサプリメント、ピリドキシン塩酸塩、ビタミンD3サプリメント、サルフェート、酸化亜鉛、酸化マンガン、硫酸銅、ヨウ化カルシウム、亜セレン酸ナトリウム)
いわゆる、ワンちゃん用のジャンクフードという感じがしますね。
ウェットフードにも関わらず、これだけの添加物が使用されているとなると、ペントバルビタールという薬品が検出されてもおかしくはなかったと捉えることもできるでしょう。
販売元である、J・M・スマッカー社では、リコール対象のドッグフードに関して、返金または、代替商品との交換で対応するとのことですよ。
過去に起きたドッグフードリコールの一覧
このグレイビー・トレインのリコール事件を見るだけでも、ワンちゃんにとっては恐ろしいことですが、実は過去に起こったドッグフードのリコールは山のようにあります。
日付 | 販売元・メーカー | リコール理由 |
---|---|---|
2016年7月 | 日本ヒルズ | 同社の他のブランドの粒が混入したため |
2013年3月 | ナチュラペット (イノーバ、EVO、カリフォルニアナチュラル、他) | サルモネラ菌汚染 |
2012年3月 | オーストラリア製の缶詰 (販売元:生協) | 缶詰を開けようとしたところ破裂したため |
2010年10月 | 銀のさら | 金属が混入した恐れ |
2010年8月 | P&G (アイムス) | サルモネラ菌汚染 |
2009年11月 | アニマル・ワン | 原材料の産地を偽装 |
2009年11月 | マース (ニュートロ) | 生産時に亜鉛とカリウムの値が正確でなかったため |
2008年8月 | ネイチャーズ・バラエティ | フードから異臭がするという報告があったため |
2007年11月 | サンライズ (ふっくらソフト、ほねっこ) | 原材料の不当表示 |
日付 | 販売元・メーカー | リコール理由 |
---|---|---|
2017年3月 | WellPet | 高レベルの甲状腺ホルモンを含んでいる可能性 |
2017年3月 | ブルーバッファロー | 高レベルの甲状腺ホルモンを含んでいる可能性 |
2017年2月 | PetSmart | 金属片混入による窒息の恐れ |
2017年2月 | Against The Grain Pet Food | ペントバルビタール汚染の可能性 |
2017年1月 | The J.M. Smucker Company | ビタミンB1(チアミン)不足 |
2016年3月 | ネスレ (ピュリナ) | ビタミン・ミネラル不足 |
2015年6月 | Rachael Ray Nutrish | 高濃度のビタミンD |
2015年5月 | OC Raw Dog | サルモネラ菌汚染 |
2015年2月 | Tuffy’s Pet Foods | サルモネラ菌汚染 |
2015年2月 | Pet International | サルモネラ菌汚染 |
2015年1月 | J. J. Fuds | サルモネラ菌汚染 |
2014年12月 | Jump Your Bones | リステリア菌汚染 |
2014年11月 | ナチュラペット (EVO) | ビタミンの不足とミネラルの過剰 |
2014年9月 | Bravo | サルモネラ菌汚染 |
2014年9月 | マース (ぺティグリー) | 金属片の混入 |
2014年6月 | ヒルズ (サイエンスダイエット) | サルモネラ菌汚染 |
2014年5月 | Bravo | バクテリア(リステリア・モノサイトゲネス)汚染 |
2014年2月 | Pro-Pet LLC | サルモネラ菌汚染 |
2014年1月 | PMI Nutrition | サルモネラ菌汚染 |
2013年11月 | Bailey’s Choice | サルモネラ菌汚染 |
2013年9月 | Kritter’s Kitchen Kreations | サルモネラ菌汚染 |
2013年9月 | ネスレ (ピュリナ) | サルモネラ菌汚染 |
2013年8月 | P&G (アイムス、ユーカヌバ) | サルモネラ菌汚染 |
2013年4月 | Bravo | サルモネラ菌汚染 |
2013年3月 | ダイアモンド | ビタミンB1(チアミン)不足 |
2013年3月 | Steve’s Real Food | サルモネラ菌汚染 |
2013年3月 | Diggin’ Your Dog | サルモネラ菌汚染 |
2013年2月 | The Honest Kitchen | サルモネラ菌汚染 |
2013年2月 | Kasel Associates Industries | サルモネラ菌汚染 |
2013年2月 | ネイチャーズバラエティ | プラスチック片の混入 |
2013年2月 | ハーツ | 認可されていない抗生物質が残っていたため |
2012年11月 | Carolina Prime Pet Inc. / Charlee Bear Products / Kasel Associated Industries |
サルモネラ菌汚染 |
2012年10月 | Nature’s Recipe | サルモネラ菌汚染 |
2012年9月 | Kasel Associated Industries / Breeder’s Choice / United Salad | サルモネラ菌汚染 |
2012年8月 | Petco | 放射性同位元素であるコバルト60が含まれていたため |
2012年7月 | Arthur Dogswell LLC | プロピレン・グリコールを含む可能性 |
2012年7月 | マース (ぺティグリー) | プラスチック片の混入 |
2012年5月 | ネスレ (ピュリナ) | ビタミンB1(チアミン)不足 |
2012年5月 | ナチュラルバランス ソリッドゴールド ウェルネス ダイアモンド Canidae Pet Foods Apex Pet Foods |
サルモネラ菌汚染 |
2012年1月 | O’Neal’s Feeders Supply / Animal Nutrition / Cargill Animal Nutrition |
アフラトキシン(かび毒)による汚染 |
2011年12月 | P&G (アイムス) | アフラトキシン(かび毒)による汚染 |
2011年7月 | ネスレ (ピュリナ) | サルモネラ菌汚染 |
2011年6月 | Bravo | サルモネラ菌汚染 |
2011年6月 | Primal Pet Foods | サルモネラ菌汚染 |
2011年3月 | ウェルネス | ビタミンB1(チアミン)不足 |
2011年2月 | メリックペットケア | サルモネラ菌汚染 |
2010年12月 | クローガー | アフラトキシン(かび毒)による汚染 |
2010年10月 | ブルーバッファロー | 高濃度のビタミンD |
2010年9月 | ハーツ | サルモネラ菌汚染 |
2010年9月 | P&G (アイムス、ユーカヌバ) | サルモネラ菌汚染 |
2010年8月 | メリック ペットケア社 | サルモネラ菌汚染 |
2010年7月 | Feline’s Pride | サルモネラ菌汚染 |
2010年6月 | Pro-Pet Adult Daily Vitamin | サルモネラ菌汚染 |
2010年6月 | P&G (アイムス) | ビタミンB1(チアミン)不足 |
2010年3月 | ネイチャーズバラエティ | サルモネラ菌汚染 |
2010年1月 | メリック ペットケア | サルモネラ菌汚染 |
2010年1月 | フォートドッジ (後にファイザーが買収) | 法定基準に適合していない動物用の薬として |
2009年12月 | Pet Carousel | サルモネラ菌汚染 |
2009年12月 | ダイアモンド | ビタミンB1(チアミン)不足 |
2009年11月 | ワイソン | カビの発生 |
2009年10月 | マース (ニュートロ) | プラスチック片の混入 |
2009年6月 | マース (ニュートロ) | 高レベルの亜鉛が検出されたため |
2009年6月 | ネイチャーズバラエティ | 自社の品質規格を満たさなかったため |
2009年6月 | EVANGER’S | ボツリヌス菌汚染の可能性 |
2009年6月 | Champion Petfoods (オリジン) | 輸入の際に行われる照射殺菌 |
2009年6月 | Virbac | 健康被害の報告 |
2009年2月 | Petsmart 他 | サルモネラ菌汚染 |
2009年1月 | メーカー未発表 | アフラトキシン(かび毒)による汚染 |
2008年10月 | マース | サルモネラ菌汚染 |
2008年10月 | ハーツ | サルモネラ菌汚染 |
2008年9月 | マース | サルモネラ菌汚染 |
2008年8月 | マース (ぺティグリー) | サルモネラ菌汚染 |
2008年6月 | ティンバーウルフ | 健康被害の報告 |
2008年3月 | Rollover | サルモネラ菌汚染 |
2008年2月 | ネイチャーズバラエティ | 健康被害の報告 |
2007年11月 | ハーツ (猫用ビタミン剤) | サルモネラ菌汚染 |
2007年9月 | Bravo | サルモネラ菌、リステリア菌汚染 |
2007年9月 | マース (ぺティグリー、他) | 金属片が混じっている可能性 |
2007年9月 | ペットスマート | 健康被害の報告 |
2007年8月 | マース | サルモネラ菌汚染 |
2007年7月 | ナチュラルバランス | ボツリヌス中毒の恐れ |
2007年6月 | ドーンペットケア | サルモネラ菌汚染 |
かなりの量のドッグフードがリコールされていますね。
特に、外国産のドッグフードは「サルモネラ菌の汚染」という理由でリコールされているものが多いです。
サルモネラ菌とは、食中毒の代表的な原因菌で、4Dミートの使用や製造過程においての衛生管理の不備が原因で発生しているケースが多いようです。
日本のリコールに関しては、海外と比べると少ないように感じるかもしれませんが、主に大手販売会社が製造しているドッグフードが対象になっていますね。
どちらも共通していえることは、市販で売られているドッグフードにリコールが起こっているということです。
これを考えると、原産国に関係なく、市販フードよりもプレミアムフードのほうが安心して愛犬に食べさせることができるということがよくわかりますね。
死に至る危険があった最大のドッグフードリコール事件
上記で挙げたたくさんのリコール事件は、異物混入や原材料産地の偽装、食中毒による健康被害など、問題はあるにしろ、ワンちゃんが死に至るようなケースではありませんでした。
しかし、冒頭でも触れたように、ワンちゃんが大量死してしまったドッグフード業界最大のリコール事件も起こっています。
2007 年にカナダで起きたリコールですが、メニュー・フーズ社が販売している中国製造のウェットフードに「メラミン」という毒素が入っていたという問題が起きています。
メニュー・フーズ社といえば、「ニュートロ」や「アイムス」「ユーカヌバ」など私たちにもなじみ深いドッグフードを OEM で製造している会社ですね。
リコールされた商品は、ウェットフードなのでニュートロやアイムス、ユーカヌバは該当しませんが、なんと全世界で 3万9000匹 の犬と猫が死亡した事件に発展しています。
この検出されたメラミンという毒素は、ラットの実験用として用いられる薬品で、水泳のプールの塩素を安定させるために使われることもあります。
しかし、大量に体内に摂取してしまうと、腎臓機能を低下させ、腎不全を引き起こしてしまう汚染物質です。
実際、この事件で死亡した犬と猫の原因は腎不全であることがわかっています。
ではなぜ、このメラミンが検出されたのかというと、ウェットフードの原材料に「小麦グルテン」が使われており、小麦グルテンの栽培で使う農薬が混入してしまったという見方がされています。
そもそも小麦グルテンは、犬が消化を苦手とする食材で知られており、こんな事件があったとなると、なおさら小麦グルテンが使われたドッグフードは与えないほうがいいという判断になりますね。
まとめ
過去に起こったドッグフードのリコール事件をまとめましたが、正直ドッグフードを購入する時点では、リコールの対象になるかどうかはわかりません。
安全なドッグフードを見極める手段として、原材料の品質や成分分析値、人工添加物の有無などを確認することはできても、危険な薬品が検出されるかどうかなんて誰にもわかることではありませんよね。
もちろん、ドッグフードを食べさせたあとに、愛犬の様子をよく確認することは大事ですが、少しでも安全性の確率をあげるためには、スーパーやホームセンターで売られている大量生産された市販のドッグフードを買うよりも、ひとつひとつ手作りで作られたプレミアムフードを与えるべきだということです。
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