ドッグフードリサーチャー
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穀類入りドッグフードってそんなにダメなの?グレインフリーの真実を暴露

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穀類を見つめる犬の画像
品質の良いドッグフードを探していると、必ず「グレインフリー」という言葉を目にしますね。

グレインフリーというのは「穀類不使用」のことを言いますが、犬が穀類を食べると、

「消化不良が起こる」

「アレルギーのリスクが上がる」

「穀類不使用のフードの方が断然良い」

という話を聞いたことがあると思います。

実際にプレミアムフードと言われる品質の商品はほとんどがグレインフリーで作られており、安全性の高いフードとして商品を展開しています。

しかし、穀類は本当に犬にとって必要ない食材なのでしょうか?

実際に穀類を使用して作られているドッグフードはたくさん販売されていますし、その中にもプレミアムフードの品質をもった商品は多く存在しています。

結論から言ってしまえば、穀類は犬にとって危険な食材ではないんです。

そこで、なぜグレインフリーの商品が出回るようになったのか?消化不良やアレルギーのリスクが上がると言われている理由、犬は本当に穀類が苦手なのか?など解説していきたいと思います。

そもそもなぜグレインフリーのドッグフードが流行り出したのか?

ドッグフードというのは1860年代にイギリスで初めて開発されたもので、穀類に牛の血や野菜を混ぜてクッキー状として作られたのが始まりと言われています。

日本では1960年からドッグフード事業が開始され、国産第一号として「ビタワン」が発売されていますね。

当初は、「犬専用の食事」というもの自体が新しかったため、犬の健康を深く考えて作られているとは到底言い難い商品でした。

しかし、時が経つにつれてペット飼育率が大幅に増えたことから、ドッグフード産業が拡大し、競合との差別化商品をいかに開発するかが、ドッグフード業界で生き残る肝だったようです。

また、犬をペットから家族という認識で育てていく飼い主さんが増えたのもあり、健康維持に役立つフードを開発することが求められるようになってきました。

そこで、健康維持と差別化のために開発されたものが「グレインフリー」というドッグフードなんですね。

犬の祖先はオオカミだというところに着目した販売会社が、肉類をメインにしてドッグフードを作ったのがグレインフリーの始まりです。

「穀類不使用」という特徴を大々的にウリにしたことがきっかけで、犬に穀類は必要ないという情報が一人歩きし、グレインフリーの商品を求める飼い主さんが増えたと言われています。

犬は確かに肉食動物だけど・・・

オオカミの画像
犬がオオカミから進化した子孫であることは間違いありませんが、オオカミが肉食だからといって犬は穀類を食べることができないのでしょうか?

そうではありません。

むしろ、犬は人間と一緒に暮らすようになってから、長い年月をかけて雑食へと変化し穀類を消化できる体になっているんですね。

犬と人間の共同生活は1万年以上にもわたって続いていますから、犬の食生活は「狩り」から「人から分け与えてもらう」という形に変わり、穀類に多く含まれている「でんぷん」を消化できるようになっています。

「犬には穀類を消化するための酵素「アミラーゼ」が少ないため、穀類を消化できない」という情報を見たことがあると思いますが、アミラーゼが少ないのはオオカミであって犬ではありません。

むしろ犬のアミラーゼは、オオカミの約28倍も活性力があることをスウェーデンの大学が発表しています。

また、スウェーデン・ウプサラ大学の研究では、「農耕の発達にしたがい、穀物食への適応進化が人間と並行に起きている」とも発表しています。

犬の進化についてはさまざまな学説がありますが、現在では犬とオオカミは体のつくりや消化能力が大きく違い、まったく別の生き物だということです。

犬は本当に穀類の消化が苦手なの?

悩む犬の画像
結論から言ってしまえば、犬は穀類を消化できます

犬が穀類を消化することができないと広まった背景には、粗悪なドッグフードに使われている原材料に人間が食べることのできない食材を使用したり、残りカスなどから作られているものが多く存在していることが原因です。

これらが使われたドッグフードでは十分な栄養素を摂取することができず、消化も良いわけがありませんよね。

家禽ミールって一体何?市販のドッグフードには注意が必要!」のページで肉副産物についての危険性を書いていますが、穀類にも同じことが言えます。

また、グレインフリーと言っているにも関わらずサツマイモやジャガイモなどのでんぷん食材はプレミアムフードにも普通に使用されています。

「犬はアミラーゼが少ないからでんぷんを消化することができない」と言っておきながら、ドッグフードに配合されているのはおかしな話です。

確かに、日本の農産物の分類ではイモ類は「野菜」に位置するため穀類ではありませんが、体内でアミラーゼを利用して消化していくことに関しては、穀類もイモ類も変わりはありません。

つまり、良質な穀類であれば犬もきちんと消化できるというわけなんです。

大事なのは「アルファ化」すること

アルファ化の説明画像
犬は穀類を消化することはできますが、もちろんそのまま食べると消化不良を起こします。

人間でも生のお米をそのまま食べるとお腹をこわしてしまいますよね。それと同じです。

要は加熱してあげることで、穀類でも上手に消化できるようになるんです。

穀類に含まれているでんぷんというのは、糖の粒がギッシリと詰まった状態になっているのですが、加熱することでこの粒がほぐれて分解されやすくなります。

このことを「アルファ化」と言い、穀類をアルファ化してフードに入れることできちんと消化吸収できるようになるんです。

一般的なドッグフードは製造過程で、肉類や穀類、野菜類を混ぜ合わせた後加熱処理されるので、基本的にはアルファ化された穀類が使用されています。

したがって、ドッグフードに穀類が入っていても消化吸収にはまったく問題がなく、犬は穀類が苦手という噂は「幻想」だということです。

結論

納得する女性の画像
穀類が入っているドッグフードは本当にダメなのか?ということに関して書いてきましたが、簡単に言ってしまえば、アルファ化されている良質な穀類なら犬の消化には問題ないということです。

実際に、病気などの際に食べる「療法食」には、たんぱく質や脂質を制限するために穀類がメインで作られたものが多いんです。

病院で処方されるフードにも穀類が使用されているぐらいですから、穀類自体に危険はないということがお分かりいただけるでしょう。

ただ、穀類が大丈夫だからといって安価なドッグフードばかりを食べさせたり、動物性たんぱく質が欠けるような食生活は望ましくないため、良質で栄養バランスの良いフードを与えることが一番だということです。

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