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家禽ミールの概要をすべて公開!愛犬への影響と危険性は果たして!?
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ドッグフードの原材料を見たときに「家禽ミール」という記載を見つけたことはありませんか?
普段はあまり使わない言葉なので、読み方がわからない人もいるかもしれませんが「家禽(かきん)」と読みます。
ただ「家禽ミール」と書かれていても、一体どういうもので、安全なものなのか? 危険なものなのか? わからない人はきっと多いですよね。
結論からいうと、この家禽ミールというものはドッグフードの原材料としてはあまりよいとは言えない原材料なんです。
家禽ミールが使われたドッグフードを知らずに食べさせていては、愛犬が思わぬ体調不良になってしまうことだって考えられます。
そこで、家禽ミールとはどんなものなのか、その正体や危険性を解説していきます。
家禽ミールって一体なに?
まず 「家禽」 とはなにかということですが、ウィキペディアによると、
その肉・卵・羽毛などを利用するために飼育する鳥の総称。
または野生の鳥を人間の生活に役立てるために品種改良を施し飼育しているものをいう。
と書かれています。
つまり、人間やペットの食用や装飾品のために育てられた鳥のことをいうんですね。
主に、食用としては 「ニワトリ」「うずら」「七面鳥」「アヒル」「ガチョウ」「カモ」 が用いられ、装飾品としては 「オナガドリ」 や 「チャボ」 などが家禽として利用されているようです。
実際に、ドッグフードとしてよく見かける鶏肉には、ニワトリや七面鳥、アヒルなどが多いですね。
よく、牛や豚、羊などを食用として飼育することを 「家畜」 といったりしますが、家禽とはその鳥バージョンと覚えるのがわかりやすいでしょう。
冒頭で、「あまりよいとは言えない原材料」 と書きましたが、実はこの家禽というのは、私たち人間にもなじみ深いもので、普段食べている卵や鶏肉も基本的には家禽に入ります。
じゃあなにがよくないの? と思うかもしれませんが、家禽の後に 「ミール」 という文字が続くと、一気に注意が必要な食材に変わってしまうんです。
愛犬家のみなさんなら、ミールというものがなんなのかおわかりだとは思いますが、「動物の色々な部位を集めて粉末状にしたもの」 のことをいいます。
問題なのはこの 「動物の色々な部位」 というところで、その部位の中には家禽のお肉以外のところも該当します。
詳しく説明すると、鳥の 「羽根」「クチバシ」「トサカ」「内臓」「骨」「糞尿」「角(ツノ)」「皮」 など、普通は食べることができない部位をミールとして加工しているんです。
要は、「家禽のおいしい部分は人間用に使って、残りはドッグフードに回しとけ」 という考えのもとドッグフードが作られているということなんです。
よく、家禽ミールが使われているドッグフードは 「粗悪」 といわれることがありますが、家禽ミールの正体がなにかわかってしまうと、市販ドッグフードがどれだけ雑に作られているか垣間見えてしまいますよね。
なぜドッグフードに家禽ミールが使われているのか?
家禽ミールがどういうものかわかったと思いますが、粗悪な部位でありながら、なぜドッグフードに家禽ミールが使われているのでしょうか?
答えは簡単です。
家禽ミールを使えば、安くて大量にフードを製造することができるからなんですね。
家禽ミールとして使われる原料は、基本廃棄になる部分ですから、それをフードに混ぜれば安く作ることができますし、毎日何千トン、何万トンものお肉が廃棄されているので、大量生産するにはちょうどいいんです。
実際、一般社団法人ペットフード協会に掲載されている畜肉原料の説明には、
新鮮なまたは適正な方法により保存されている哺乳動物・家禽等の生肉、肉体部分、並びに上記動物の体または体の一部から生じる全ての副生物及びその加工物
と書かれていて、家禽ミールは「体の一部から生じる全ての副生物及びその加工物」に当てはまることから、ドッグフードに使用してはいけないという決まりは特に定められていないんですね。
ただ、飼い主さんからしてみれば、この作り方というのは犬の健康を考えてきちんと作られているとは当然言い難いものですし、コストばかりを気にして粗悪な原材料が使われているドッグフードをあなたは愛犬に食べさせたいと思いますか?
・・・もちろん思わないですよね。
家禽ミールがどういうもので、配合されている理由がわかれば、今後のドッグフードの選び方も変わってくると思います。
家禽ミールの危険性!ワンちゃんへの影響は?
家禽ミールは、普通では食べることができない部位を使っていると書きましたが、人間と犬では歯や体の構造が違うため、骨などをボリボリと食べたりすることはありますよね。
そういった意味では犬が家禽ミールを食べれないことはないですが、何よりも生きていくために必要な栄養素が足りなくなるという危険があります。
一応、家禽ミールもお肉の一種ですから、動物性たんぱく質を摂取することはできます。しかし、生肉を使ったフードと家禽ミールとでは、たんぱく質の質が違うのはおわかりだと思います。
犬は、このたんぱく質をエネルギー源として生きていきますから、家禽ミールよりも生肉を食べさせたほうが当然良質な栄養を摂り入れることができますよね。
もし、家禽ミールが使われたフードばかりを食べさせていると、愛犬の体質によっては以下のような影響をうけることも考えられます。
家禽ミールによる影響
- 栄養失調
- アレルギーの発症
- 消化不良
- 体臭、便臭の悪化
もちろん、すべてのワンちゃんに当てはまることではありませんが、家禽ミールに使われている原料から考えると上記のような症状が起こってもおかしくありません。
特に、家禽ミールに 「クチバシ」「トサカ」「角(ツノ)」 などの硬い部位が配合されていた場合、どんなに粉末状にしてあったとしても、腎臓に負担がかかり消化吸収に悪影響をおよぼす可能性はあります。
また、単純に考えて、大切な愛犬に糞尿などを食べさせることなんてできませんよね。
多くの飼い主さんは総合栄養食のドッグフードを食べさせていると思いますが、きちんと総合栄養食と認められている以上、家禽ミールが入っていても死に関わるような大きな問題にはなりません。
しかし、愛犬にとって 「良いか」「悪いか」 は別問題です。
愛犬の健康を考えて、少しでもいいドッグフードを食べさせたいのなら、原材料の品質にはこだわったほうがよいでしょう。
日本とアメリカでは家禽ミールの定義が違う?
ここまでで、家禽ミールの正体や危険性がわかったと思いますが、実はこの家禽ミールというのは日本とアメリカでは少し定義が違うんです。
今まで解説してきた、家禽ミールの原料やドッグフードに配合されている理由などはすべて日本においての話です。
上記でも少しふれていますが、日本での畜肉原料の定義は、農林水産省やFAMIC(独立行政法人農林水産消費安全技術センター)、ペットフード公正取引協議会などが決定していて、家禽ミールや副産物の使用に関してはハッキリと明記されていません。
しかし、アメリカでは米国飼料検査官の AAFCO がきちんと「肉類」「肉副産物」「家禽」「家禽副産物」がどういうものでなければならないのか定められていて、ホームページで公開されています。
家禽ミールに関しては、以下のように明記されています。
non-rendered clean parts of carcasses of slaughtered poultry, such as heads, feet and viscera, free from fecal content and foreign matter except in such trace amounts as might occur unavoidably in good factory practice. If the product bears a name descriptive of its kind, it must correspond thereto.
Similar to meat byproducts, these are parts of the bird that would not be part of a raw, dressed whole carcass, and may include the giblets (heart, gizzard and liver) or other internal organs, as well as heads and feet.
Rendered Products
These have been cooked to destroy any harmful bacteria before they are shipped to a pet food manufacturing plant. During rendering, heat and pressure remove most of the water and fat, leaving primarily protein and minerals.
The term “meal” is used because in addition to cooking, the products are ground to form uniform-sized particles.
英文なので、何が書いてあるかわからないと思いますが、簡単に翻訳してみると、
頭、足および内臓、または家禽の死骸の清潔でない部分は除いて、糞便含有量および異物がないものに限る。
また、使用する部分は肉、骨および皮の可食部のみ含むことができる。
レンダリング中は、熱と圧力を加えて水分と脂肪を取り除き、たんぱく質とミネラルは残す。
ペットフード製造工場に出荷される前に、有害な細菌は除去して調理する必要がある。
というような内容が書かれています。
つまり、アメリカで使用する家禽ミールは、肉と骨、皮のみで構成されていて、日本とは違い食用でない部分は一切使われていないということです。
同じ家禽ミールが入ったドッグフードでも、国産のものとアメリカのものでは、質が違うということになりますね。
飼い主のみなさんも、ネットなどでドッグフードの評判を調べるときに、よく「外国産のほうが品質が高い」という書き込みを目にすると思いますが、ここまで日本とアメリカで家禽ミールの定義が違うとなると、どれだけ日本のドッグフードがレベルが低いかよくわかりますね。
【結論】家禽ミールが使われた国産ドッグフードには注意
結論として、愛犬に食べさせるドッグフードでもっとも注意しないといけないのは 「家禽ミールが入った国産のドッグフード」 ということになります。
特に、スーパーやホームセンターで売られている安価な国産ドッグフードには家禽ミールがよく使われていますね。
当サイトで紹介している中では 「ビタワン」 と 「愛犬元気」 が該当します。
どちらも原材料の表記には 「チキンミール」 と書かれていますが、チキン = 家禽 ということになりますので、注意しておいたほうがいいでしょう。
ただ、ひとつ勘違いしてほしくないのは、国産のドッグフードがすべて悪いというわけではないということです。
上記で解説したように、確かに外国産のドッグフードのほうが安全性も高く、生肉が使われたプレミアムフードの種類も多いですが、国産においても外国産に負けないぐらいのスペックをもったプレミアムフードはたくさん販売されていて、原材料がすべて新鮮な国産食材で作られたドッグフードも存在していますので、国産のプレミアムフードも捨てたもんじゃありません。
しかし、家禽ミールが使われたドッグフードもまだまだたくさんありますので、品質に差がありすぎるというのが現状です。
1 番大事なことは、安さだけに目を奪われずに、飼い主として安全な原材料を見極める目をもつということが大切です。
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